2011年3月16日水曜日

東北地方太平洋沖地震被災地支援に関わられる企業のみなさまへ

本日も、メディアやボランティア活動希望者からの支援に関する問い合わせが相次ぎました。

阪神淡路大震災の被災時、大阪ボランティア協会では応援する市民の会を立ち上げましたが、その際に経団連1%クラブや多くの企業から強いご支援をいただき、災害復興の支援に携わることができました。今回の被災は、様々な状況が変化し続けており、まだ予断を許さない状態です。しかし、3月16日時点において、すでに多くの企業が総力をあげて支援態勢に向かっていることを、本当に心強く思います。

ようやく、少しずつではありますが、災害ボランティアセンターが立ち上がりつつあります。ただし、「センターの立ち上げ=受け入れ態勢が整った」わけではありません。企業による支援の中でも、物品寄贈がありますが、受入れ体制のことを十分にご確認の上、ご協力いただければ幸いです。

他にも、「社員から募金を集めるが、どこに寄付すると良いか」といった相談も多く寄せられています。今、遠方からできることは「募金」「寄付」です。これに間違いはありません。ぜひ、ご協力をお願いします!その寄付の中で代表的なものとして、「義援(義損)金」、「支援活動金」などがあります。義援金は、災害で被害を受けた人たちの救護・支援のための“直接”配分される寄付で、窓口としては自治体、マスコミ等が受入窓口を設けていますが、最終的には合算され被災者の方々に公平に分配されます。つまり、どの窓口に寄付されても同じように役立てられますので、どこに寄付していただいても大丈夫です。後者の活動支援金と呼ばれるものは、現地被災地等を支援する“団体”に助成・寄付されるものです。どちらの資金も被災地にとっては重要な資金です。

企業がCSRを果たしていく意味で言えば、このような大きな災害の場合、復興が長期にわたる可能が非常に高いでしょうから、だんだん重要になってくるのは、「地域やヒトを支える団体を支える」視点だと思います。今後の様々な支援計画を立てられる中で、この“団体”支援を積極的に考えていただけたらと嬉しいです。ちなみに、昨年策定された「ISO26000(組織の社会的責任のガイダンス)」の中(6.8.2.2.)では、コミュニティの参画に関連して、社会的弱者や取り残されてしまった集団に対して支援の必要性を触れています。この未曽有の事態においては、団体と協力しながらコミュニティの再生に力を注いでいくことが求められているのではないでしょうか。

今後、長期にわたって日本全体を支えていくためにも、協働できることは協働して取り組めたらと願っておりますので、ご協力賜われますよう、よろしくお願い申し上げます。

                                  2011年3月16日

                  大阪ボランティア協会 事務局長 水谷 綾


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